2026年5月19日(火)のこどもニュース
世界初!卵から育てる「完全養殖」うなぎを売り出します
みなさんは、うなぎの「かばやき」を食べたことがありますか。あまくて、こい味のたれがかかった、とても人気のある食べ物です。でも、うなぎは今、自然の川や海でとれる数がへっていて、このままでは食べられなくなるかもしれないと心配されています。
これまでうなぎを育てる「養殖」では、海でとれた小さな子どものうなぎ(シラスウナギ)をつかまえてきて、大きく育てていました。そのため、自然のうなぎがへると、養殖もうまくできなくなってしまいます。
2026年5月20日、国立研究開発法人 水産研究・教育機構と、山田水産株式会社、いっぱん社団法人マリノフォーラム21は、「完全養殖」でつくったうなぎのかばやきを、世界で初めて、ためしにふつうの人へ売り出すと発表しました。
「完全養殖」とは、親のうなぎから人工的に卵をとり(採卵)、その卵をかえして子どもを育て、さらにその子を親にして、また卵を産ませるやり方です。海でとった子どものうなぎにたよらず、人の手だけでうなぎをふやせる技術です。
売り出すのは『山田のうなぎ かんぜんようまん』という名前のギフト箱で、うなぎが2びき入っています。値段は9,720円(ぜいこみ)です。販売は2026年5月29日(金)に始まり、日本橋にあるみつこし本店や、イオングループのECサイトなどで買えます。
この技術では、1年間に10,000びき以上のうなぎを育てられるようになりました。また、子どものうなぎ1ぴきをつくるのにかかるお金(コスト)は、2016年度には4万円ほどでしたが、2023年度には1,800円ほどまで、大きく下げることができました。
「完全養殖」とは、卵から親までを人の手で育て、その親からまたとれた卵でふやしていく方法のことです。これまではむずかしくて、世界のどこでもふつうに売られることはありませんでした。
この技術が広まれば、自然のうなぎをとりすぎなくても、おいしいうなぎを食べ続けられるようになるかもしれません。生き物を大切にしながら、食べ物をつくり続けていく、わたしたちの未来につながる大きな一歩なのです。
東北で今年はじめての"もうしょび" 福島県で35.1度
みなさんは、夏が近づくととても暑い日があることを知っていますね。晴れの日は気温の変化が大きく、昼ごろにぐんと気温が上がります。まだ5月ですが、今年は早くも夏のような暑さがやってきました。
気象庁は、2026年5月19日に、全国の気温のランキングを発表しました。福島県にある「やながわ」という所(だて市)で、気温が35.1度まで上がり、この日の全国でいちばん高い気温となりました。この気温は、いつもの年の同じころにくらべて、11.8度も高い数字です。福島県の福島市でも35.0度を記録しました。気温が高かった上位10の地点のうち、4つの地点が福島県にありました。東北地方にあつまるように高い気温になったのです。
最高気温が35度以上になった日を「もうしょび」とよびます。気象庁は、東北地方で今年はじめてのもうしょびが確認されたと発表しました。
「気象庁」は、日本の天気や気温などを調べて、みんなに知らせるしごとをしている国の役所です。「平年差」とは、いつもの年とくらべて、どれだけちがうかを表す数字のことです。これだけ早い時期に暑い日が続くと、体の調子をくずすこともあります。水をこまめに飲んだり、すずしい場所で休んだりして、暑さから自分の体を守ることが大切です。これからの天気の知らせに気をつけていきましょう。
体を暑さに慣らそう 熱中しょうを防ぐ「暑熱順化」
だんだんと暑い季節がやってきます。みなさんは、急に気温が高くなった日に、体がだるくなったり、気分が悪くなったりしたことはありませんか。まだ体が暑さに慣れていない時期は、特に熱中しょうになりやすいと言われています。そこで、国立環境研究所などが運営する「気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)」が、暑さに体を慣らす方法について分かりやすく説明しました。
今回しょうかいされたのは「暑熱順化」という考え方です。これは、暑い環境に何度もくり返しさらされることで、体が少しずつ暑さに適応していくしくみのことです。
体が暑さに慣れると、いくつかのよい変化が起こります。まず、体温が上がりすぎたり、心臓のうごきが速くなりすぎたりするのをおさえられます。また、体の中をめぐる血液のりょうが増え、あせも早く、上手にかけるようになります。
暑さに慣れる効果は、数日で現れ始め、およそ2週間で完成すると言われています。慣らすための方法は、「少し暑い」と感じる場所で、「少しきつい」と感じるくらいの強さの運動を、毎日30分ほど行うことです。おふろに入って、あせをかく習慣をつけることも役立ちます。
ただし、注意も必要です。一度体が暑さに慣れても、続けないと元にもどってしまいます。暑さにふれない日が続くと、4日後から慣れが失われ始め、3〜4週間ですっかり元にもどってしまうのです。
そのため、はたらく人の職場では、梅雨から夏にかけて気温が急に上がる時期に、7日以上かけて少しずつ体を暑さに慣れさせることが大切だとすすめています。
「暑熱順化」とは、体を暑さに慣らすことです。「熱中しょう」とは、暑さのために体の調子が悪くなることを言います。これから夏に向けて、急に暑い日がやってきます。きゅうに運動をするのではなく、少しずつ体を暑さに慣らしていくことが、自分の体を守ることにつながります。きょうから少しずつ、暑さに負けない体をつくっていきましょう。
スマートフォンと「内しゃ視」の関わりを京都大学が発表
みなさんは1日のうち、どのくらいスマートフォンを見ていますか。近くの画面を長い時間見続けると、目がつかれてしまうと感じる人も多いと思います。今、医学の世界では、若い人や子どもに「内しゃ視」という、黒目が内側に寄ってしまう目の病気が増えているのではないかと心配する声が出ています。スマートフォンの広がりがその原因の一つではないかと考えられてきましたが、はっきりとはわかっていませんでした。
京都大学大学院医学研究科の和田さおりさん(研究当時の大学院生)と、宮田学講師、つじかわ明孝教授たちの研究チームは、スマートフォンの広がりと内しゃ視の発生との関わりを調べた研究の結果を、2026年4月22日に国際学術誌「PLOS Digital Health」にオンラインで発表しました。
研究チームは、日本全国の医りょう保険のデータベース(NDB)を使って、2014年から2019年までの内しゃ視の発生のしかたを調べました。その結果、内しゃ視は10万人年あたり32.26人(2014年)から36.61人(2019年)へと増えていました。手術の件数も、3,061件から3,743件に増えていました。
さらに、各家庭にスマートフォンが広がった度合い(世帯ふきゅう率)と、内しゃ視の発生率の間に、強いつながりがあることが、世界で初めて数字で確かめられたのです。ただし、スマートフォンを使う人が一気に何倍にも増えたわりには、内しゃ視が増えた数はとても少しでした。そこで研究チームは、もともと内しゃ視になりやすい体質を持っている人が、近くの物を見続ける作業が多すぎることで発生してしまう可能性があると考えています。
ニュースに出てきた言葉をせつめいします。「内しゃ視」とは、黒目が内側(鼻の方)に寄ってしまう目の病気です。「10万人年あたり」とは、10万人を1年間ずっと調べたときに、そのうち何人に起きたかを表す数え方です。「世帯ふきゅう率」とは、国の中で、何%の家庭にそのものがあるかを表す数字です。
今回の研究は、スマートフォンを長く近くで見続けることが、すべての人を内しゃ視にしてしまうわけではない、ということも教えてくれています。それでも、近くの画面を長時間見続けることは目に大きな負担をかけます。みなさんも、ときどき遠くを見て目を休めたり、スマートフォンを使う時間を決めたりして、自分の目の健康を大切に守っていきましょう。
新しい小わく星『2026JH2』を発見 5月18日に地球のすぐ近くを通る予定
夜空を見上げると、たくさんの星が光っています。その中には、太陽のまわりを回る小さな天体「小わく星」もあります。多くは火星と木星の間にありますが、なかには地球の近くを通るなかまもいます。そうした小わく星は、世界中の研究者がいつどこを通るのかをくわしく調べて記録しています。
2026年5月10日、アメリカのアリゾナ州にある「マウント・レモン・サーベイ」という観測所が、新しい小わく星を一つ見つけました。その後の観測でくわしい通り道がわかり、国際天文学連合(IAU)の中にあるマイナー・プラネット・センターが、この天体に『2026JH2』という名前をつけて正式に登録したと発表しました。
大きさは直径およそ15メートルから30メートルとみられています。地球に最も近づくのは2026年5月18日の夜(協定世界時の21時23分、日本時間では19日の朝6時すぎ)の予定です。そのときの地球からのきょりは、およそ11万6千キロメートルから11万7千キロメートルで、これは月までのきょりのおよそ3分の1ほどの近さになります。
5月10日から20日までに167回の観測が行われ、太陽のまわりを一周するのに3.76年かかることや、明るさを表す絶対等級が26.32であることがわかりました。地球の近くを通る天体の中でも、地球の外がわを回る「アモール型」というなかまに分類されています。
「小わく星」とは、太陽のまわりを回る小さな天体のことです。「アモール型」とは、地球の通り道の少し外がわを通る小わく星のなかまのことを言います。今回の『2026JH2』は地球にぶつかることなく通り過ぎる予定なので、心配はいりません。それでも、こうして新しい天体を早く見つけ、その通り道をくわしく調べておくことは、もしものときに地球の安全を守るために大切な仕事です。これからも、世界中の研究者が空を見上げ続けます。