2026年6月12日(金)のこどもニュース
大きな地しんに備える 国が新しい防災計画を決定
みなさんは学校で「ひなん訓練」をしたことがあると思います。日本は地しんの多い国で、国や都道府県、市は前から災害に備えるしくみを作ってきました。とくに東京都やそのまわりのように人がたくさん住む地域で大きな地しんが起きると、ものすごく多くの人がひがいを受けるかもしれません。そこで日本の政府は、こうしたひがいをできるだけ少なくするための計画を作り直しました。
2026年6月12日、日本の政府(内閣府の防災を受け持つ部門)は、「首都直下地震」に向けた防災の計画を会議で正式に決めました。「首都直下地震」とは、東京都の中心部の真下あたりで起きると考えられている大きな地しんのことです。この計画は、2025年12月19日に発表されたひがいの予想をもとにしています。それによると、いちばんひどい場合で、死者は1万8000人、こわれたり焼けたりする建物は40万2000にのぼると見られていました。
政府は新しい計画で、この死者の数を「半分以下」(9000人以下)にし、こわれたり焼けたりする建物も「半分以下」にすることを目標にしました。じつは、こうした地しんでの建物のひがいの約7割は、火災によるものだと分かっています。そこで、地しんのゆれを感じると電気を自動で止める「感震ブレーカー」を多くの家に備えたり、防災訓練や食料の備えをすべての家庭で行えるようにしたりする対策を進めます。さらに、これまで47個だった具体的な目標を、189個にまで増やしました。
ここで出てきた「感震ブレーカー」とは、地しんの大きなゆれを感じ取ったときに、電気を自動で切ってくれる道具です。地しんのあとに電気が原因で起こる火事を防ぐのに役立ちます。大きな地しんがいつ起きるかは、だれにも分かりません。だからこそ、家族で食べ物や水をためておいたり、ひなんの仕方を話し合ったりしておくことが大切です。今回の計画は国が進めるものですが、わたしたち一人一人の備えも、自分や家族の命を守る大きな力になります。
町に出てきたクマに対応 警視庁が新しいチームをつくる
みなさんは、山にすむクマが、人のくらす町まで出てくることがあるのを知っていますか。クマは食べ物を求めて、人のいる場所まで近づくことがあります。2024年は、東北地方を中心に、クマに人がおそわれるひがいが相次ぎました。こうした出来事が各地で続いたため、東京を守る警視庁も、町に出てきたクマにすばやく対応するためのじゅんびを始めました。
2025年(令和7年)11月12日、警視庁の生活安全部長が、市街地などに出てきたクマへの対応について発表しました。警視庁は、クマに対応するための『プロジェクトチーム(PT)』という特別なチームをつくりました。このチームは、青梅、五日市、福生、八王子、高尾、南大沢という六つの警察署に置かれます。
ふだん、こうしたクマへの対応は、市町村が行う『緊急銃猟』というしくみで進められます。しかし、市町村だけでは対応できないときには、警視庁で最も上の立場である『警視総監』の指示によって、警察官の『射撃班』が出動できるようになりました。
さらに、2025年(令和7年)11月13日には、国の『国家公安委員会』が決めている規則が改正され、警察官が『ライフル銃』を使ってクマに対応できるようになりました。
ここで出てきた言葉を説明します。『プロジェクトチーム(PT)』とは、ある目的のために集められた特別なチームのことです。『緊急銃猟』とは、町などに出てきた危険な動物に対して、急いで対応するしくみのことです。『警視総監』は、警視庁で最も上の立場の人のことです。『国家公安委員会』は、警察の仕事を国の立場から見守る役わりをもっています。『ライフル銃』は、遠くのものをねらってうつことができる道具です。
クマが町に出てくることは、わたしたちの安全にも関わる大切な問題です。今回の新しいしくみによって、もしものときにすばやく対応できるようになります。山と町のさかいでくらすわたしたちが、クマとどのようにつきあっていけばよいのか、これからも考えていく必要があります。
交通事故で亡くなった人がいちばん少なく 2026年の交通安全白書
みなさんは学校へ行くとき、道を歩いたり自転車に乗ったりしますね。道を歩くときや自転車に乗るときには、交通事故にあわないように気をつけることがとても大切です。日本では、交通事故で亡くなる人をへらすために、国が毎年そのようすや取り組みをまとめて、みんなに知らせています。
2026年6月12日、日本政府(内閣府)は、その年の交通事故のようすをまとめた「令和8年版交通安全白書」を閣議決定して発表しました。
この白書によると、2025年に交通事故で亡くなった人は2547人でした。これは、今のやり方で数え始めた1948年からあとで、いちばん少ない数です。少しずつ交通事故が減ってきていることが分かります。一方で、外国人が運転していて起きた交通事故は7906件あり、過去10年でいちばん多い数になりました。日本の運転めんきょを持つ外国人は133万8977人で、2016年からの10年間で60.7%ふえています。また、交通事故で亡くなった人のうち、65さい以上の人が全体の55.9%をしめていて、お年寄りを事故から守ることが大きな課題になっています。さらに、自転車に乗るときにヘルメットをかぶる人の割合がふえ、頭などのひがいを軽くするのに役立っていることも分かりました。国は新しく「第12次交通安全基本計画」をつくり、2032年までに交通事故で亡くなる人を1900人以下にへらすことを目標にかかげています。
「白書」とは、国がある問題のようすや取り組みを調べて、みんなに分かりやすくまとめて知らせる本のことです。「交通安全基本計画」とは、交通事故をへらすために、国がこれから何年かの間に行う取り組みをまとめた計画のことです。交通事故で亡くなる人が少なくなってきたのは、みんなが交通ルールを守り、ヘルメットをかぶるなどの工夫を続けてきたからです。みなさんも、道を歩くときや自転車に乗るときに気をつけ、ヘルメットをかぶることで、自分の命を守ることができます。一人ひとりの心がけが、これからの安全な社会につながっていきます。
H3ロケット6号機 打ち上げに成功 6つの小型衛星を宇宙へ
みなさんは、ロケットが大きな音とともに空へ飛び立つ様子を、テレビやインターネットで見たことがあるかもしれません。ロケットは、わたしたちの生活に役立つ人工衛星を宇宙へ運ぶための、大切な「乗り物」です。天気の予想や、地図、テレビの放送など、宇宙にある衛星がささえているものはたくさんあります。その新しいロケットを、日本が自分たちの力で打ち上げることに、また一歩前進しました。
2026年6月12日の午前9時53分59秒(日本標準時)、JAXA(日本宇宙航空研究開発機構)は、新しい大型ロケット「H3ロケット6号機」の打ち上げに成功したと発表しました。打ち上げは、鹿児島県にある種子島宇宙センターから行われました。このH3ロケット6号機は、横についている補助ロケットを使わない「3-0形態」というかたちで、大型ロケットとして初めて飛び立ちました。発射からおよそ16分4秒後、ロケットの第2段の機体は決められた「軌道」に入り、積んでいた6つの小型衛星を順番に切りはなしていきました。その衛星は、PETREL、STARS-X、BRO-22、VERTECS、HORN-L、HORN-Rの6機で、すべてが無事に宇宙の軌道へ送りこまれたことが確認されました。
ここで出てきた「軌道」とは、衛星が地球のまわりを回るときに通る、決まった道のことです。また「3-0形態」とは、ロケットの横に取りつける補助の力を使わずに、本体だけの力で飛び立つかたちのことを指します。補助ロケットを使わないかたちで大型ロケットを打ち上げられたことは、日本の宇宙技術が進んだことを示しています。これからも、たくさんの衛星を安く、たしかに宇宙へ運べるようになれば、天気の予想や災害への備え、新しい研究など、わたしたちのくらしや未来をささえる力につながっていきます。
イヤホンの使いすぎに注意 「耳の調査」発表
みなさんは、音楽を聞いたり動画を見たりするとき、イヤホンやヘッドホンを使うことがありますか。耳に入れたり頭につけたりするだけで、まわりに音をもらさずに楽しめるので、とても便利な道具です。電車の中や家の中で使っている人もたくさんいます。でも、長い時間、大きな音で使い続けると、耳の調子が悪くなることがあるかもしれません。今回、その「耳」について、たくさんの人に聞いた調査の結果が発表されました。
この調査を行ったのは、株式会社クロス・マーケティングです。2026年3月に調査を行い、2026年4月16日にその結果を公開しました。調べたのは、全国の20さいから79さいまでの男女、合わせて2,400人です。イヤホンやヘッドホンをどのくらい使っているか、耳のためにどんなことをしているか、そして「イヤホン・ヘッドホン難聴」(スマホ難聴)をどれくらい知っているか、不安に感じているかを調べました。
その結果、近い1カ月の間にイヤホンやヘッドホンを使った人は、全体の43%でした。「ほぼ毎日」使っている人は30%で、とくに20代から40代では3割をこえていました。さらに、若い年代である20代から30代では、使っている人が5割をこえていました。
言葉を知っているかどうかも調べました。「スマホ難聴」という言葉を知っている人は42%、「イヤホン・ヘッドホン難聴」という言葉を知っている人は56%でした。また、「イヤホン・ヘッドホン難聴」を不安に感じている人は38%で、これは前の年とほとんど変わりませんでした。おもしろいことに、よく使っている若い年代ほど、この言葉を知っている人が少ないということが分かりました。
ここで出てきた「難聴」とは、音が聞こえにくくなることです。大きな音を長い時間聞き続けると、耳の中の音を感じる部分がだんだんつかれて、聞こえにくくなることがあるといわれています。それがイヤホンやヘッドホン、スマホを使うことで起きるものを「イヤホン・ヘッドホン難聴」「スマホ難聴」とよんでいます。
この調査は、いちばんよく使っている若い人ほど、その危なさを知らないという様子を教えてくれました。耳は一生使う、大切な体の一部です。音の大きさを少し下げる、ときどき耳を休ませるなど、今からできることを心がけて、これからもずっと音楽や声を楽しめるようにしていきたいですね。